5月は各社決算発表を行う月です。高成長銘柄(いわるゆグロース株)は決算で売られている印象を受けますが、今回はそんなグロース株ではない分野から銘柄をご紹介します。その名も、「アルチザネットワークス」です。
目次
アルチザネットワークスはどんな会社?
アルチザネットワークスは「通信計測器の開発業者で携帯電話の基地局や交換機向けが主。次世代携帯電話計測器でリード」と四季報にあるように、通信設備関連のテストサービスや計測機器の販売をメインにしています。5G関連銘柄です。最近、5Gの勢いが弱いですよね、、、
1例を挙げると、5Gの基地局負荷試験機「DuoSIM-5G」を販売しているようです。

参考:https://www.artiza.co.jp/products-solutions/products/tester/5g/index.html
2021年7月期 第2四半期決算(アルチザネットワークス)
2021/3/5に第2四半期の決算が発表されているので、そちらからご紹介します。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | |
2021/07 会社実績 (対会社予想進捗率) | -5 (-0.7%) | 669 (88.0%) | ー ー | ー ー |
2021/07 会社予想 | ー | ー | ー | 800 |
2020/07 会社実績 (前期進捗率) | -203 (-67.7%) | 209 (69.7%) | 253 (84.3%) | 339 (133%) |
3月に発表した2Qの実績では、進捗率が88%となっており、かなり好調であることがうかがえます。若干の上方修正を行っていますが、2Qで88%の進捗率であることを見ると、次の決算でさらに上方修正してもおかしくないと思います。

事業(セグメント)別にみてみると、モバイルネットワークソリューション事業の伸びが非常に高く、前年同期比+93.4%になっています。絶好調ですね。

5Gに対応する基地局整備が進み、そのテストを行うLoad Testerの売上が想定を上回り堅調に推移しているようです。特に、NTTドコモとの連携が強いようで、定期的にプレスリリースを打ったりしています。
参考:
アルチザ(6778) NTTドコモへ5G向けテストソリューションを納入(https://moneyworld.jp/news/MEY9810_ainews)
NTT ドコモとの標準化業務に関する協力に関するお知らせ(https://www.artiza.co.jp/ir/pdf_souce/210304193038.pdf)
NTTドコモの”5G”基地局整備計画
5G基地局整備に関連する機器を販売するということは、その機器の納入先の基地局整備状況を見れば何か見えてくるかもしれません。ということで、連携の強いNTTドコモの5G基地局整備状況です。


2020/3から2021/6で約1万局整備し、2022/3までに2万局、2023/3までに3万2千局の整備が計画されているようです。この伸びを見ると、これからさらに5G対応基地局整備に関連する投資が入ってきて、アルチザネットワークスはその恩恵を受けれれるのではと推察できます。今期の堅強な数字も、ドコモの投資の恩恵を受けたのでは?と考えてしまいますね。
ある調査では、5G関連投資が年間で1千億円程度続く予測があるようです。

参考: 国内5G基地局数は19年度で約500局に拡大、5G投資の本格化は20年度から
これら業界の状況を見ると、アルチザネットワークスは今後数年間堅調に推移できる環境にいることがうかがえます。
アルチザネットワークスの時価総額と今後の予想
個人的に割安感を感じており、今回ご紹介しました。

現在のところ、PER34倍、PBR4.3倍、時価総額175億円です。(2021/5/6現在)2Qで88%と進捗率が高いですが、仮に去年と同程度の純利益が3Q, 4Qで乗ったとすると、通期では純利益8.7億円になります。現在の株価換算(1845円)にするとPERは20倍程度になります。
過去のPERと比較すると、この銘柄は30~50倍程度で推移しており、割安感がないか?というのが私の見立てです。

株価も直近最高値を更新しそうな勢いできており、買ってみても面白いのでは?というアルチザネットワークスでした。

まとめ
5G銘柄では、アンリツや村田製作所などがよく出てきますが、東証2部のアルチザネットワークスも買ってみては面白いかもしれません。くれぐれも、「投資は自己責任」です。
その他銘柄紹介もしています。興味があればご覧ください。
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